美容コラム

【夏夜のエアコン】睡眠を妨害しないエアコンの使い方

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エアコンは体に悪い・・・そう思って、就寝中にエアコンをつけていない方は多いのではないでしょうか。しかし、日本の高温多湿環境は睡眠に悪影響を及ぼすことは明らか。今回は、夏の睡眠中のエアコン利用についてお話します。(記:生活習慣改善サロンFlura代表、ナイトケアアドバイザー小林麻利子

 

正常な睡眠のためには、26℃

環境省は夏季のオフィス空調の設定温度として28度を提唱しています。しかし、正常な睡眠のためには、室温26℃、相対湿度50~60%が望ましいと言えます。※裸体で寝具を用いない場合、29度がベスト。

睡眠前半の中途覚醒を増加

寝室が高温であれば、寝つきには影響はありませんが、睡眠中の覚醒が増加し、レム睡眠と、深い徐波睡眠(成長ホルモン分泌期)が減少します。特に、覚醒してしまうのは睡眠前半

徐波睡眠の中でも最も深い睡眠段階4というのは、寝入り後3時間以内に必ず出現する必要のある眠りであり、この時間にきちんと深い睡眠を得ることにより成長ホルモンが十分に分泌し、体の修復をサポートしてくれます。

しかし高温多湿で、睡眠前半の中途覚醒が増えれば、きちんと成長ホルモンが分泌していない可能性が高いため、翌朝の目覚めが悪かったり、体に疲れが残っていたりと体に悪影響を及ぼしてしまうのです。

暑すぎると深部体温が下がらない

通常寝る前は、手足や皮膚表面の血流がアップし、赤ちゃんのように体温が高い状況です。それは、深部体温の低下を促すため。ヒトは、深部体温が低下すると、自然と眠りにつくようにできています。

しかしながら、外気温が高すぎると、皮膚温を上昇させるだけでは放熱が思うように行われずに、深部体温がうまく下がりません。その結果、浅い睡眠や睡眠持続時間の短縮に繋がってしまうのです。

 

高温多湿環境が睡眠に及ぼす影響

研究内容

寝具を使用しない裸体の状態で、高温多湿環境と睡眠との関係を調べた研究があります。(Okamoto-Mizuno,K.,et al.,1999)

A.高温多湿・・・気温35℃、湿度75%

B.高温適湿・・・気温35℃、湿度50%

C.適温多湿・・・気温29℃、湿度75%

D.適温適湿・・・気温29℃、湿度50%

結果

・Aの高温多湿の場合は、その他に比べ、徐波睡眠とレム睡眠が減少し、覚醒がDのおよそ2.8倍増加。

・Bの高温適湿の場合は、徐波睡眠が減少し、覚醒がDのおよそ1.8倍増加。

・Cの適温多湿の場合は、Dよりもレム睡眠と徐波睡眠が若干減少し、覚醒はおよそ1.3倍増加。

・Dの適温適湿の場合は、その他に比べ、徐波睡眠とレム睡眠が増加し、覚醒が最も少ない。

室温と湿度は睡眠に影響

以上の結果から、室温と湿度が睡眠に大きく影響を及ぼしていることがお分かりになったかと思います。今回の実験は、裸体(寝具無し)の場合なので適温が29度ですが、寝具を利用している場合は、26度の設定をするようにしましょう。

 

夏のエアコンの使い方

最も良いエアコンの使い方は、一晩中、室温が26度になるようつけ続けることです。とはいえ、節電等で、一晩中エアコンをつけることに抵抗がある方も多いでしょう。そんな方は・・・

寝始め3時間はエアコンをつける

『寝始め3時間』でタイマーで切るようにしてください。先述の通り、徐波睡眠が睡眠にとって最も大切です。この徐波睡眠を妨げる高温環境では徐波睡眠が出現せず、体の修復がうまくなされない可能性があります。

寝起き1~2時間前にエアコンをつける

ヒトは、だいたい朝方4時前後に最低体温を示しています。そのため、その時間までに深い睡眠が得られていれば、最低体温時に暑くて起きてしまった、ということはないと思われます。

4時前後から起床時刻に向けて徐々に体温が上がってくるので、その時間帯以降にエアコンを自動的にオンする設定にすると良いでしょう。人によって就寝起床時間が違えば最低体温時刻は多少変わるため、ご自身の体に合わせて、タイマー入の時刻を探るようにしてください。(本来ならば、”良い”体内時計の時に起床することがベストですが、今回は割愛します。)

除湿は必須

先述の通り、室温だけでなく湿度も重要です。除湿器などで適宜除湿するようにしてください。

直接風が当たらないように

エアコンが体に良くないと言われているのは、直接風が体に当たって、体表面温度が急激に冷やされたり、深部体温の低下を妨げたりするからです。風は直接当たらないように工夫して、使用してくださいね。

扇風機を一緒に使用するなどして(扇風機も体に直接当てないこと)、よい寝室環境を作ってください。

 

今年の日本は猛暑が予想されています。やせ我慢は、不美女のはじまり。皆さんも必ず、賢く使用するようにしてくださいね!






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